東京ダート1600mが得意な馬の特徴をまとめました。
東京ダート1600mと言えば、 G1フェブラリーステークスでお馴染みのコースです。
コースの特徴も踏まえながら好走するために必要な能力についてみていきましょう。
・東京ダ1600mコースの特徴
・東京ダ1600mを好走するために必要な能力(高速馬場)
・東京ダ1600mを好走するために必要な能力(時計のかかる馬場)
※注意
ダートと芝では、高速馬場と時計のかかる馬場の位置付けが異なります。
ダートコースは、濡れた方が砂が固まって走りやすくなるため、高速馬場=重馬場想定になります(芝と真逆)。
当サイトでは、競走馬が持つ能力をパワー、スタミナ、スピードの3要素に分類しています。
各要素を持つ馬体の特徴は、下記リンクよりご確認ください。
コースの特徴
概要
ダート戦ですが、スタートは芝からとなります。
また、内枠と外枠で走る芝の長さも変わってきます。
2コーナーの奥からスタートし、3コーナーまでは約640mあります。
3、4コーナーは平坦で、最後の直線は約502mありダートコース最長距離になります。
直線には芝コースと同様に上り坂があります。
チェックポイント
このコースの適正馬体を見極めるうえで重要なポイントは2つです。
- Point1:芝からのスタート
芝からのスタートでダートよりも走りやすい馬場のため、スタートの上手な馬は有利になります。
スタートダッシュを決めれるスピードタイプがスムーズに理想の位置を取れると思います。
ただ、最後はタフな直線での追い比べ勝負になると思っているので、そこまで結果に影響するポイントではないかも知れません。
- Point2:全場で最長の直線
東京ダート1600mという距離は、ワンターンでとてもシンプルのため、最後の直線勝負になりがちです。
直線は広くて長いため、実力が発揮しやすく中々運だけでは勝てるレースではなさそうです。
特にG1フェブラリーSでは、人気馬での決着が多いです。
このことからも馬体適正よりもその馬のポテンシャルが大事だということが伺えます。
結論
コースの特徴も踏まえ、好走しうる競走馬の持つ能力を数値化すると以下のようになりました。
タフな直線もパワーとスピードで押し切れる
タフな直線をこなせるスタミナが必要
解説(高速馬場)
3要素の必要性と実際に過去に好走した馬体の特徴を解説していきます。
パワー
ダートコースの特徴として、良馬場だとかなりタフな馬場となるため、パワーが必ず必要です。
人で例えると砂浜を全力で走るのと同じなので、踏み込むパワーが必要なのはイメージつきやすいと思います。
ただ、重や不良馬場になるとコースの特徴が一気に変わります。
雨により水分を含んだ土は堅くなり、良馬場よりも走りやすい馬場となります。
これにより良馬場の時よりかは、走行の負担が減り、パワーやスタミナがなくても誤魔化せる可能性があります。
ただし、東京マイルでは誤魔化しはあまり効かず、それなりのパワーは必要だと考えます。
パワーがあればより加速でき、他馬と差をつけることができます。
スタミナ
高速馬場では走行の負担が減るため、パワーに比べて多少のスタミナのなさは誤魔化せると思っています。
特に東京マイルは、ワンターンのため最後の直線勝負になることが多く、展開もスローになりがちで直線までにスタミナを消耗するようなコースでもなさそうです。
とはいえ、最後の直線は非常にタフなコースとなっているため、走りやすい馬場でも良い足を持続するために多少のスタミナは必要でしょう。
スピード
繰り返しになりますが、重、不良馬場だとスピードが出やすくなります。
スピードの出やすい馬場に一歩一歩の回転力が速いと一気に加速できるため、スピード勝負のマイル戦では、パワーと合わせて重要な要素だと考えています。
過去好走馬体例
過去の馬場が荒れたレースでの好走した馬を紹介します。
紹介するのは以下2頭です。
- アスカノロマン(2016年 フェブラリーS 3着)
- ロワジャルダン(2016年 フェブラリーS 5着)
ここで、2頭の馬体に共通する点があります。
- 筋肉量が豊富かつ前後のバランスが良い
- スピードに特化した要素を持つ
ダート戦なので筋肉量が豊富なのは全馬に該当するポイントかもしれません。
ここで注目したいので前躯と後躯のバランスです。
ダート馬に多いパワー馬体は、力強く進むための踏み込む力が必要となるため、前駆に筋肉が偏る傾向にある中、取り上げた2頭は前後のバランスが良く見えます。
筋肉のバランスが良いことでリズム良く無駄のない走りができ、力で押し切るのではなくスピードにも乗りやすくなります。
これがスピードの出やすい馬場での好走に繋がっていると考えます。
また、もう1つの特徴として各馬飛節、腹回り、後躯のどこかしらにスピードの要素を持っています。
特にロワジャルダンは、腹回りが前駆から後躯に向かって引き締まっており、芝のスピードでも対応できそうな馬体をしています。
解説(時計のかかる馬場)
パワー
ダートレースで好走するには、パワーは必要不可欠です。
ダートではこのコースに限らず、基本的に馬体重のあるガタイの良い馬を選べば間違いないでしょう。
スタミナ
展開がスローだとしても、良馬場での最後の長い直線は非常にタフな直線となります。
途中でばてない、良い足を持続させるためにもスタミナは必須となります。
スピード
良馬場かつ上り坂のある長い直線では、スピードよりも前述した2要素が重要だと考えています。
スピードもあるに越したことはないですが、過去に穴をあけた馬を見ても瞬発力タイプよりもジワジワ最後まで伸びてくる持続力タイプが好走傾向にありそうです。
過去好走馬体例
過去のレースで穴馬を中心に好走した馬を紹介します。
紹介するのは以下2頭です。
- ケイティブレイブ(2020年 フェブラリーS 2着)
- ユラノト(2019年 フェブラリーS 3着)
ここで、2頭の馬体には共通する点が2つあります。
- 馬体全体に対して前駆のボリュームが半端ない
- ゆとりのある胴回り
高速馬場での特徴であげたように、ダート馬に多いパワー馬体は、力強く進むための踏み込む力が必要となるため、前駆に筋肉が偏る傾向にあります。
まさに取り上げた2頭はそれに該当します。
胸板も厚く、肩幅も大きく見せておりパワーと心肺機能の高さを感じさせます。
また、2つ目の特徴にあげたゆとりのある胴回りという点を見ても瞬発力よりも持続力(スピードよりもスタミナ)が必要だということが伺えると思います。
適正馬体の見抜き方(詳細は別記事)
ここまで、コースを好走するために必要な能力について記載しました。
ただ、それだけではその能力を持つ馬を見つけるために馬体のどこを見ればいいかわからないと予想に活かすことができません。
各要素を持つ馬体の特徴は、馬体写真から見極めることができます。
詳細は、下記リンクよりご確認ください。