中山芝2000mが得意な馬の特徴をまとめました。
中山芝2000mと言えば、G1皐月賞やホープフルSといったクラッシク戦線が開催されるコースで有名です。
中山競馬場はトリッキーなコースとしても有名であり、ここを得意不得意とする馬の差がはっきり出る馬も少なくありません。
今回はそんな中山2000mのコース特徴も踏まえながら好走するために必要な能力についてみていきましょう。
・中山2000mコースの特徴
・中山2000mを好走するために必要な能力(高速馬場)
・中山2000mを好走するために必要な能力(時計のかかる馬場)
当サイトでは、競走馬が持つ能力をパワー、スタミナ、スピードの3要素に分類しています。
各要素を持つ馬体の特徴は、下記リンクよりご確認ください。
コースの特徴
概要
ゴール前の直線からのスタートとなり最初のコーナーまで300m近くあります。
コース自体は非常にシンプルでそのまま内回りを1週して最後の直線を迎えます。
直線は、距離が短い+急坂が大きな特徴となっています。
中山競馬場のもう一つの特徴として、小回りな小さな競馬場のため、東京競馬場などと比べてコーナーを回る回数が多いです(東京2000m:3回、中山2000m:4回)。
チェックポイント
このコースの適正馬体を見極めるうえで重要なポイントは2つです。
- Point1:最終コーナーでの捲くり競馬への対応
中山競馬場の最終コーナーは、急カーブで有名です。
このコーナーをいかにスピードを落とさずに回れるかが1つのポイントになってきます。
今回の2000mという距離は、コーナーを4回まわることもありスローな展開になりがちです。
そして、直線が短いこともあり最終コーナーで仕掛ける馬が多く、捲くり競馬になる可能性が高いです。
よって、コーナーを起用にこなせる小回り適正が必要になってきます。
- Point2:短い直線+急坂
直線が短いため、Point1であげた急カーブでもたついていると直線で遅れをとり勝敗に大きく影響します。
最終コーナーをロスなく周り、スピードを維持したまま直線を駆け抜けれるかがポイントです。
さらに、ゴール前にかけて上り坂となっているため、多少なりともパワーも必要です。
特に開催後半や冬場は馬場が荒れており、よりパワーとスタミナが要求されるコースとなりそうです。
結論
コースの特徴も踏まえ、好走しうる競走馬の持つ能力を数値化すると以下のようになりました。
パワーとスピードを兼ね備えた馬体が好走
長距離を走るくらいのスタミナが要求される
解説(高速馬場)
3要素の必要性と実際に過去に好走した馬体の特徴を解説していきます。
パワー
ゴール前が急坂のため、最後の直線で失速しないためにもパワーは必要です。
また、アップダウンの激しいコースのために筋肉に疲労が溜まりやすいコースになっています。
その疲労もある程度の筋肉量があれば抑えることができると考えています。
さらに、高速馬場なら蹴り出した時の反力が強いため、パワーがあればスピードと合わせて大きな推進力を生むことができます。
この推進力があれば短い直線でも一気に加速して他馬との差をつけることができると考えています。
スタミナ
高速馬場では、スタミナはそこまで必要ないと思っています。
距離は2000mと中距離ですが、コーナーを4回曲がる分ペースがあがりづらいため、スタミナをそこまで消費しないのでしょう。
実際に高速馬場では、マイルで活躍している馬の好走も目立っていることからスタミナはそこまで必要ないと判断しています。
スピード
スピードは、中山競馬場を攻略するうえでは、必要不可欠な要素だと思っています。
理由は、3、4コーナーの急カーブにあります。
中山の直線は短いため、この急カーブで各馬が動きはじめ、ゴールまで一気にペースが上がることが多いです。
スピードタイプの走法は小回りコースに適しており、コーナーをいかにロスなく回り、直線を迎えれるかが1つのポイントになると思っています。
そして、直線を向いた時にそこからさらにギアを上げて短い直線で加速できるかも重要なため、中山ではスピードが重視されると考えています。
過去好走馬体例
過去のレースで穴馬を中心に好走した馬を紹介します。
紹介するのは以下2頭です。
- ディーマジェスティ(2016年 皐月賞 1着)
- ダンビュライト(2017年 皐月賞 3着)
ここで、2頭の馬体には共通する点が2つあります。
- 足の回転数が速そうな胴回り(胴が詰まり気味)
- 筋肉量が豊富
胴回りが窮屈で伸縮性に長けている馬体で、一瞬で加速できそうなスピード能力を感じさせます。
また、2頭とも短距離馬に匹敵するほど筋肉がモリモリです。
スピードにこの筋肉から生み出されるパワーが掛け合わさることより大きな推進力となります。
ここであげた2頭は、この推進力があったため、直線が短く急坂のある特徴的なコースにも対応できたのだと考えています。
解説(時計のかかる馬場)
パワー
高速馬場と同様に直線の坂を上るためのパワーは必要です。
ただ、アップダウンの激しい中山競馬場では、時計のかかる馬場になるとスタミナを消費しやすいコースへと激変します。
必要以上に筋肉があるとスタミナ消費を加速させる恐れがあるため、時計のかかる馬場では高速馬場の時ほどパワー要素は必要ないと考えています。
スタミナ
2000mでも時計のかかる馬場では、長距離をこなせるほどのスタミナが必要だと考えています。
理由は、馬場が荒れるとシンプルにスタミナ消費が激しくなるからです。
特に中山競馬場のようなアップダウンの激しいコースは、その影響度がもろにでると思っています。
また、スタートから最初のコーナーまでの距離が長いため、先行争いが激しくなれば余計に体力を削られる可能性があります。
スピード
繰り返しになりますが、中山競馬場で好走するためのポイントはいかに最終コーナーを器用に回れるかになってきます。
それは時計のかかる馬場でも同じで、無駄にスタミナを消費しないためにもコーナーをロスなく回れる器用さが必要です。
よって、一歩一歩の回転数が速いスピードタイプの方が小回りがきいて優位にレースを運べるはずです。
過去好走馬体例
過去の馬場が荒れたレースでの好走した馬を紹介します。
紹介するのは以下2頭です。
- サンリヴァル(2018年 皐月賞 2着)
- ジェネラーレウーノ(2018年 皐月賞 3着)
ここで、2頭の馬体に共通する点が2つあります。
- 余裕のある胴回り
- 立派な腹袋の持ち主
どちらもスタミナタイプに多い特徴となります。
特に「立派な腹袋の持ち主」に関しては、丈夫な臓器が備わっている証拠なので、スタミナとパワーを兼ね備えた底力が発揮できるでしょう。
ちなみに立派な腹袋とは下図左の黄色ラインのようにふっくらとした腹のことを示します。
一見太っているだけのうようにも見えますが、この腹袋がどれだけ発達しているかで、消耗線での最後にもう一踏ん張りできるかが決まるとも言えるでしょう。
適正馬体の見抜き方(詳細は別記事)
ここまで、コースを好走するために必要な能力について記載しました。
ただ、それだけではその能力を持つ馬を見つけるために馬体のどこを見ればいいかわからないと予想に活かすことができません。
各要素を持つ馬体の特徴は、馬体写真から見極めることができます。
詳細は、下記リンクよりご確認ください。