競走馬にはコースごとに得意・不得意があり、馬体を見ることでその傾向を判断することができます。
本記事では京都芝1600mを得意とする馬体の特徴についてまとめています。
京都芝1600mはG1マイルCSやG2マイラーズCが開催されるコースで有名です。
コースの特徴や馬場状態を考慮したうえで好走する馬体について解説します。
23年4月からリニューアルオープンした改修工事後の微妙なコース形状の変化についても考察しています。
京都芝1600mを好走するために必要な適性能力
まえおき
各コースで必要な能力を判断するためには、そのコースの特徴とその馬が持つ適性能力を知る必要があります。
本記事では、競走馬が持つ適性能力をパワー、スタミナ、スピードの3要素に分類して解説しています。
詳細については以下記事で確認できます。各適性能力の定義とそれらを示す馬体の特徴例などを記載しています。
京都芝1600mのコース特徴
適性能力を解説する前に先ずはコースの特徴を知るのは必要不可欠です。
コース概要と適性能力を判断するうえでのポイントを解説します。
京都芝1600mは、向正面からスタートし、そのまま外回りを1ターンしてゴールとなります。
ここで適性馬体を見極めるうえでの重要なポイントを紹介します。
スタートしてからの直線が長く、Hペースになりやすいため、通常のマイル戦よりもスタミナが必要になることが多いコースです。
それに加えて京都競馬場外回りの特徴である急な上り坂・下り坂があるため、坂を上る力と下る時の足にかかる負担も考慮するとある程度の体力(スタミナとパワー)が必要になります。
タフな馬場となればより必要となってくるでしょう。
上り坂もない平坦な直線のため、基本的にパワーは不要ですが、1600m戦はでは必要になります。
Point1であげたようにタフな展開が予想されます。
そのため、体力的にも、肉体的にもスタミナが必要になります。
肉体的なスタミナとは、筋肉疲労を抑えれるほどの筋肉(パワー)があるかどうかだと考えています。
肉体的にタフな展開でもパワー×スピードを活用し、直線で力強く伸びるスプリント力が必要です。
コーナーでの下り坂からスピードに乗り、ある程度スピードを持続させるためのスタミナも必要です。
また、改修工事前はコーナーRがきつい+下り坂での勢いにより、直線で外に膨らむ馬が多くいましたが、コーナーRが緩くなったことにより、そうなる馬が少なくなることが想定されます。
よって、以前により内差しが難しくなり、差し馬は外を回る必要があるため、よりスピードの持続力が必要になると思っています。
京都芝1600mを好走するために必要な適性能力
コースの特徴も踏まえ、好走するために必要な適性能力を以下に示します。
各条件別での適性能力をまとめると以下の通りです。
直線が平坦かつ1600mと距離もそこまで長くないため、パワー、スタミナは必要ないイメージですが、展開次第で必要になります。
特にマイルCS、マイラーズCの重賞では、Hペースになる確率が高いため、スピードのみに長けている馬では好走は厳しいでしょう。
特に必要な能力がパワーになります。
ペースが速く、上り坂も上るとなると筋肉に大きな負荷がかかります。
その状態で直線でも他馬を圧倒するためには、筋肉に余裕のあるパワータイプが好走傾向にあります。
タフな馬場、展開に加え、1600m戦でスプリント力も求められる距離のため、3要素の総合力が問われるレース内容になることが多いです。
特に重賞級のレースでは、馬場が悪くてもSペースに落ち着くことが少ないため、1600mでもスタミナは必須になります。
また、上り坂を難なく上り、疲労を貯めこみにくい筋肉(パワー)やペースについていき直線ではじけるためのスプリント力(スピード)も必要です。
以上より、タフな条件では3要素がバランス良く備わてっいることがベストな好走条件となります。
高速決着で好走する適性馬体
具体的に高速決着で好走した穴馬の馬体特徴を説明します。
穴馬探しの参考にしてください!
過去好走した穴馬
先ずは過去に高速決着で京都1600mを穴馬で好走した馬を2頭紹介します。
紹介した穴馬2頭の馬体には共通点があります。
その共通点が好走する馬体の特徴となり、詳細を以下で説明します。
特徴❶:全体的に筋肉量が多い
前躯、後躯、足回りとどこを見ても筋肉量が多いのが1つ目の特徴です。
筋肉量が多いことは悪いことではなく、それだけパワーがある証拠です。
小柄(馬体重444㎏)なダノンシャークでも体全体に対して十分な筋肉がついていました。
馬体重に限らず、筋肉量の多いか否かに先ず着目しましょう。
特徴❷:立派な腹袋を持つ
立派な腹袋を持つ馬は臓器も立派だと言われています。
これにより長距離やタフな流れでも底力を発揮しやすく、スタミナとパワーが必要なコースでは必須の特徴となります。
ペースが速い京都1600mの条件ではまさにパワーとスタミナの両方が必要なため、必須の要素となります。
タフな条件で好走する適性馬体
具体的にタフな条件で好走した穴馬の馬体特徴を説明します。
穴馬探しの参考にしてください!
過去好走した穴馬
先ずは過去にタフな条件で京都1600mを穴馬で好走した馬を2頭紹介します。
紹介した穴馬2頭の馬体には共通点があります。
その共通点が好走する馬体の特徴となり、詳細を以下で説明します。
特徴❶:立派な腹袋を持つ
高速決着と同様の特徴で、タフな条件でも当然パワーとスタミナは必要になるため、必須の要素となります。
特徴❷:胴回りが長躯短背
長躯短背とは、腹部分が長く、背中部分が短い胴回りのことを示します。
こういった胴回りは、伸縮性の高い動きを実現でき、高い機動力、加速力アップに繋がります。
スタミナとパワーについて強調しがちですが、マイルのペースへの対応も必要です。
つまり、スタミナ、パワーに加えこのような特徴を持った機動力(スピード)にも長けた馬体を選ぶ必要があります。
まとめ(結論が知りたい方はここから!)
高速決着での適性馬体
タフな条件での適性馬体
以上、京都芝1600mを好走する適性馬体の解説でした!
皆さんの予想の参考に少しでもなれば嬉しいです!